前回はSTEP4の続き「Android SDKコンポーネントの内容」についてみました。
Android SDKをインストールするために必要なステップは次のようになっています。
- 開発用コンピュータを準備し、システム要件を確実に満たす
- SDKスターターパッケージをインストール
(Windowsを使っているならば、初期セットアップを補助するインストーラをダウンロードできます。) - EclipseのADTプラグインをインストール
(Eclipseで開発する予定の場合) - SDKのためのAndroidプラットフォームや他のコンポーネントを追加
- Android SDKの内容を詳しく確認(任意)。
今回はSTEP5の「Android SDKの内容を詳しく確認」についてみていきます。このステップは任意(Optional)なのですがSDKのディレクトリ構成について詳しく説明されているので1回は読んでおいてもいいかもしれません。
Androidのインストールについては、Android開発者の為の公式サイト「Android developers」に詳しく書かれています。補足しながらみていきます。
Step 5. Exploring the SDK (Optional)
Once you've installed the SDK and downloaded the platforms, documentation, and add-ons that you need, we suggest that you open the SDK directory and take a look at what's inside.
The table below describes the full SDK directory contents, with components installed.
[訳]
SDKをインストールし、そして必要なプラットフォーム、ドキュメント、アドオンをダウンロードしたなら、SDKディレクトリを開いて構成がどのようになっているか見ることをお勧めします。
下のテーブルは、コンポーネントがインストールされている状態での完全なSDKディレクトリの内容を説明しています。
[訳]
Android SDK開発環境へのアドオンを含んでおり、いくつものデバイスで利用可能な外部ライブラリを使って開発できるようになります。
offline.html
in a web browser.[訳]
Developer's GuideやAPIリファレンス、そして他の情報を含むHTML形式でのドキュメントのフルセットがあります。ドキュメントを読むには、Webブラウザで「offline.html」ファイルを読み込んでください。
adb
) as well as other tools that you don't typically use directly. These tools are separate from the development tools in the tools/
directory because these tools may be updated in order to support new features in the latest Android platform.[訳]
プラットフォームがリリースされるたびにアップデートされる可能性があるプラットフォーム依存の開発ツールを含んでいます。プラットフォームツールには通常、直接使うことがないAndroid Debug Bridge (adb
)やその他のツールを含んでいます。これらのツールは、toolsディレクトリにある開発ツールとは分離されています。なぜなら、これらのツールは最新Androidプラットフォームがでると最新機能をサポートするためにアップデートされる可能性があります。
[訳]
別々のディレクトリごとに1セットのAndroidプラットフォームバージョンになっており、それぞれでアプリケーション開発ができるようになっています。
<platform>/
android.jar
) that is used to compile applications against the platform version.[訳]
プラットフォームバージョンディレクトリとは例えば"android-11"のようなものです。全てのプラットフォームバージョンディレクトリには同じようなファイルのセットとサブディレクトリ構造を含みます。また、それぞれのプラットフォームディレクトリにはAndroidライブラリ(android.jar
)も含まれており、それを使ってそのプラットフォームバージョン用にアプリケーションをコンパイルできます。
[補足]
platformsディレクトリを開いてみました。上図のようにandroidのバージョンごとに別々のディレクトリで構成されています。
android-10ディレクトリ内とandroid-11ディレクトリ内を比較してみます。ほとんど同じファイル構成とディレクトリ構成になっています。またコンパイルに必要なandroid.jarも各プラットフォームディレクトリごとにあります。このように各プラットフォームのバージョンごとにアプリケーションが開発できるようになっています。
[訳]
プラットフォームバージョンごとに特有であるサンプルコードやアプリケーションがあります。
[補足]
samplesディレクトリもplatformsディレクトリと同様、開くとプラットフォームのバージョンごとに別々のディレクトリ構成になっています。サンプルの数はバージョンが上がるにつれて増えているような感じです。
ddms
, hierarchyviewer
and more. The tools in this directory may be updated at any time using the Android SDK and AVD Manager and are independent of platform releases.[訳]
エミュレータ、AVD and SDK Manager、DDMS、階層ビューアなどのようなプラットフォームに依存しない開発とプロファイリングのツールセットが含まれています。このディレクトリのツールはAVD and SDK Managerを使っていつでもアップデートでき、プラットフォームのリリースには依存しません。
[訳]
SDKの初期セットアップの方法を説明しているファイルです。また全てのプラットフォーム上でAndroid SDKやAVD Manager toolを実行する方法も含まれています。
[訳]
Windows SDKにだけあります。SDKにコンポーネントを追加するために使う「Android SDK and AVD Manager」ツールを実行させるショートカットファイルです。
tools/
and platform-tools
to your PATH
environment variable, to provide easy access to the tools.[訳]
任意ですが、SDKのtools/と platform-tools/を環境変数PATHに追加することにより簡単にツールにアクセスできるようになります。
今回でとりあえずAndroid SDKのインストールについては終わりになります。次回からは「Android developers > チュートリアル > Hello, World」をみながら実際にSDKを使った開発の流れを補足しながらみていきます。
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